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Concept / 展示理念

Chapter 7 - Section 1

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第7章 第1節

世の中には、展示物に応じて様々な種類の博物館が存在しています。世界モデルカー博物館も、展示主である私自身がモデルカーをどうとらえて、何を表現し、皆様にどう観ていただきたいのかという確固たる展示理念に基づき、陳列什器も完全オーダーメイドで、理想の鑑賞空間を創り上げました。

現地に足をお運びくださる方は、何の予備知識もなく “感性” で観ていただければ十分です。そのための博物館ですから。しかし、本サイトは『モデルカー学』の学び舎ですので、モデルカー趣味の一つの到達点として、世界モデルカー博物館の鑑賞環境に関する私の “手の内” をお披露目します。

World Model Car Museum Room

Ultimate Dream of Collectors / コレクター究極の夢

Not Commodity, but Artworks / 商品でなく美術工芸品

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世の中で、そして皆さんの最も身近な場所で、たくさんモデルカーを見ることのできる場所はモデルカー・ショップです。しかも、無料で見られるし、気に入れば購入することもできます。だったら、博物館など不要なのではないでしょうか。

考えてみてください。人気商品は速攻で品切れになります。予約注文だけで売り切れるなんて日常茶飯事です。だからこそ、コレクションの充実は困難なのです。人気商品は、店頭に並ぶことすらないのが、ショップの実情なのです。

ショップにとってモデルカーは「商品」であり、陳列する目的は「販売」です。店頭からすぐ消える(換金される)ほど優れた商品であり、「買物空間」はどうしても長期滞留在庫の陳列場、つまり「人気商品の抜け殻」的な様相を呈すのです。

そして、店頭から姿を消した人気商品が一堂に集う桃源郷が、世界モデルカー博物館です。オールスター・キャストの逸品たちは「美術工芸品」であり、商品を陳列する買物空間ではなく、作品を展示する「鑑賞空間」の中で輝きを発揮します。

As Brilliant Shining Jewels / 輝きを放つ宝石の如く

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世界モデルカー博物館では、既存の部屋や市販の什器を用いず、モデルカーを鑑賞するという目的に特化して、空間を完全にオーダーメイドで作り起こしています。コンセプトは、モデルカーを「高級な宝石」と同じように扱うということです。

最大の鍵は作品を輝かせる「光」、つまり、照明をどう設計するかです。販売目的のショップでは、什器の中の商品を部屋の天井照明だけで照らすのが一般的です。そのため、棚の奥行きを狭くするか、光を通すガラスの棚がよく用いられます。

しかし、ガラスは棚下の余計な情報まで通すので、それらを遮断しなくては主役が引き立ちません。さらに、精密モデルカーが固定された台座(大半が黒色)の存在感も抑える必要があるため、光を反射しない艶消し黒色の棚を採用しました。

棚の奥行きはモデルカー6台程の長さ、棚間は奥まで見える最小の高さに設定しました。そういう展示環境で各棚の作品を光り輝かせるには、各棚で独立した照明、つまり棚下照明が必然的選択でした。もちろん紫外線を出さないLEDです。

Focus on the Real Object in Sight / 眼前の造形物と対峙

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展示館の中央には、オリジナル・デザインのアクリル・ドーム式円筒形展示台を設置しています。通常なら四角いガラス・ケースでしょうが、ガラスの継ぎ目や角が作品に被らないように、そして鑑賞者に怪我をさせないように配慮しました。

ドーム展示台は、中心真上の天井からLEDライト1灯で照射し、特別作品のために赤い毛氈を敷きました。天井から照らす2灯と棚下照明以外は設けず、鑑賞者の立ち位置を暗くすることで、ガラスへの余計な映り込みを極力抑えています。

これらは全て、目の前の鑑賞対象物に集中してもらうための工夫です。だから敢えて作品の解説文などは付けていません。置いているのは車種グループごとの車名プレートだけで、しかも視界を邪魔せず光を通す透明仕様にしています。

展示3700台に関する実車情報は、膨大な上にどこででも入手できます。世界で唯一、当館のエクスクルーシブな情報、それはモデルカーという3D造形物の「実物」に他なりません。「本物のモデルカー」に出遭うための空間を創り上げました。

Gateway and the Ultimate Goal / 入門口であると共に究極の到達点

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世界モデルカー博物館は、1/43ロードカー・2ドア・クーペに限るなら、世界広しと言えど唯一無二の展示内容です。四半世紀に亘るモデルカーの歴史から、情熱的に厳選収集した実車ブランド約200、総計約3700台の一大コレクションです。

モデルカー初心者の方でも、当館にいらっしゃれば眼前に広がる造形美を堪能していただけます。その中で特にお気に入りの作品を定め、実車情報などを少し掘り下げた後、再来館・再鑑賞を繰り返すことで、造詣が深められる仕組みです。

仮に入館料を千円としましょう。もし、高品質レジン製モデルカーを1台買うなら約3万円必要です。その金額があれば30回入館できます。買った1台を眺め続けるより、見事に揃った3700台を30回鑑賞する方が、圧倒的に有意義です。

私は四半世紀かけ、コレクションの完成度をここまで高めました。皆さんはその成果を踏み台にし、ご自身のコレクター道を開拓できます。歩みを進める程、実感なさるでしょう。世界モデルカー博物館こそ、道の先にある究極の到達点なのだと。

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World Model Car Museum Room

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Topics / 新着情報

2017.02.06

第7章「博物館」・全4節を新規掲載

遂に全7章(日本語コンテンツのみ)の執筆を完了。英日対訳の日本語部分だけで約1年半かかってしまった。意図的に先延ばした箇所があるものの、何とか最後までたどり着いた。拍手!拍手!

2017.01.15

「車種リスト」ページを新規掲載

本編ページに掲載したモデルカー作品を検索するための、アルファベット順車種リストページを作成

2017.01.09

第6章・第5節「製品化要望」を新規掲載(第6章完了)

第4節の掲載から3箇月以上間隔が開いてしまったが、モデルカーを過去・現在・未来の時間軸を通して考察することができた。主要な日本語コンテンツとしては、第7章の「博物館」を残すのみ。

Headmaster / 学院長

1965(昭和40)年生まれ射手座A型のスーパーカーブーム直撃世代。小学高学年でガンディーニ・デザインに魅了される。
時を経て1990年、ロンドン駐在時に英国製の1/43精密モデルカーに出会い収集を始める。1998年の帰国後は、国内の専門ショップに収集拠点を移し、現在に至る。
スーパーカーを主軸とするロードカー・2ドアクーペに車種を限定することで、未組立キットを含め約5000台を収集。
モデルカーの認知拡大、コレクターへの支援、業界の充実発展を願い、主力3700台を『世界モデルカー博物館』に展示。
同時に、展示作品の愉しみ方を解説する本サイト『モデルカー学』を開講。現在も「コレクター道」を実践・追究している。

―2015年5月現在―

2017年6月末に英国ロンドンへ再赴任し、現在ロンドンから欧州の様々な情報をブログとFacebookで配信中。

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